「音楽」に対して考えたこと、4年間のまとめ
音楽をどう楽しむかっていうのは人それぞれだから、ここには備忘録を兼ねて、私個人の意見を書いておく。
もちろん共感する人、全否定する人、それぞれいてもいい。そして、もしよかったらみなさんの意見も聞きたい。ツイッターでもここのコメント欄でも、返信とか全部できるかはわからないけど。もしよかったら。
私がベースをちゃんと始めたのは大学に入ってから。
中高でもちょっとやってたけど、技術としてはあんなものはノーカンだ。
大学1年のとき、周りに上手い人/音楽に詳しい人がいっぱいいるメタルサークルに飛び込んで、かなりのカルチャーショックを受けた。
幸か不幸か言い訳にするわけではないが、それまで曇りまくって外の見えないビニールハウス温室のようなところに安住していた私にとって、大学はまさにはじめての外の世界、うわぁ外にはこんな世界があったんだ!みたいな衝撃であった。Xにハマりまくっていた中学の頃とか、恥ずかしながら「大人になったらX(みたい)になりてぇ!!」とか思っていたわけだが(黒歴史すぎて爆発したい)、私がビニールハウスに閉じこもっていた時からメタルを聞いていたり、楽器をやっていたり、あまつさえスクールに通っていたりした人がこんなにもいるなんて、そりゃ私如きがXになんぞなれるわけがねぇ!とやっと気づいた(そもそもXは、18歳の頃には既に楽器もバンドもやってたんだから当たり前だ…)。当時は知識も技術も全くと言っていいほどなかったので、みんながめちゃくちゃ上手く見えて(今見たらそれなりのレベルの人もいたのかもしれないけど当時は本当に全員くそうまく見えた)、あんなに上手くてもプロじゃないんだなぁ……などと思った気がする。
と同時に、同年代でこんなに上手い人たちがたくさんいるんだから私も頑張ろう!と刺激も受けたし、上手い人と合わせるのってこんなに楽しいんだ!とも思った。
入学してしばらく経った頃、時期はよく覚えてないが、仲の良い他サークルのベースの先輩が今となっては某有名コア系バンドに加入したという話を聞いた。しかもその先輩も、大学に入ってからベースを始めたという。それに加えて、当時の彼氏がこれまたコア系のバンドを始め(今となってはこれまた界隈で有名になってしまった)、うわぁ私も頑張ろう〜とか思った。
しかしここで大きな問題が発覚する。
私はとにかく練習がめちゃくちゃ大嫌いなのである!!!!!!
周りがストイックで上手い人たちばかりだったので、なおさら下手だ下手だと言われ、上手くなりたいなら練習しろよと言われた(まあ至極当然である)。
しかし私は練習が嫌いで、さらに飽き性だったので、1時間練習するのもかなりだるい。自分のスキルじゃ1日8時間くらいやらないと周りに追いつけないことくらいわかっていたが、いかんせんそんなに長いあいだ練習するのがつらい。
「どうしてそんな1日中弾いてられるんですか?」とか周りの人に聞いたこともある。
「好きならいくらでも弾けるよ、気づいたら夕方になってる」などという返答がだいぶ多くの人から返ってきてぐったりした。
ここで新事実に気づく。
1日中弾いてられるほど、私はベースが好きでもないんだ!!!!
上手くなりたい<<<<<練習したくない
だったのである!!
実際2年生の時は、サークル内の固定バンドに誘われたり、周りの刺激を受けたり、ドラマーに説教されたり(ベーシストはドラマーに言われるのが一番弱い)して、それなりに練習していた。しかしスタジオは楽しくても、家でひとりでベースを弾き続けるのって(私にとっては)本当に辛くて、ついでにその他いろいろあって、サークルやめようかなぁとか何度も思ったりもした。結局やめずにここまで来たのは、仲良くしてくれた先輩後輩たちが引き止めてくれたおかげだ。ひとえに人的要因のみである。
そこへもうひとつの転機が訪れる。
(自分語りのくせにだんだん大袈裟な文章になってきたな…後にこのブログ自体が黒歴史になるのだろうな………)
3年生の初め、現在Thunder fallとPapilio Effectusでキーボードを弾いているあおい(@aoooi0615)さんに声をかけられた。
知り合いのキーボーディスト(今思えばこれが現在の絶対倶楽部・瑠璃羽(@Luriha_pf)である)が、ギャルバンのベーシストを探しているというのである。
なんだかよくわからんが面白そうなので、オーディション(?)に行ったら、なぜかトントン拍子で決まってしまって、絶対倶楽部(@ZETTAI_CLUB)に加入することになった。
ここで、2年間どっぷりサークルにしかいなかった私が、再び外の世界を見ることになる。
(話はズレるが、そもそも私はコミュ障/猪年/B型と三拍子揃っているため、どうもハマるとひとつのことしか見えなくなるようである。今後直していくべき点である。)
インディーズ界隈に1年いたことは、色々な面でかなり勉強になった。
下手なのに売れる人たちがいること、
上手くても売れない人がいること、
売れたい!って言うわりには練習もせず下手なままの人がたくさんいること。
私はそれまで趣味の範囲でしかバンドをやってこなかったので、このとき初めて商業バンドの難しさを知った。
将棋やスポーツみたいに、明確に順位が決まる世界は別だが、そういう明確なコンテストなどに出ない限り、商業アーティストの世界では評価方法がふわふわしている。
その中で圧倒的に上に行くのは、技術面/運営面の両面がそれなりに揃っている者である、とインディーズ界隈を見ていて思う。
どんなに曲が良くても可愛くてもかっこよくても演奏が上手くても、プロモーションが下手なだけで売れなかったりする。逆もまた然りで、演奏が下手でも運営や売り方が上手ければ、もしくは顔が可愛ければ売れたりする。
そして、これに甘んじているのかどうか知らないが、売れたい!有名になりたい!と口だけ立派で、最低限の売れる努力(技術面/運営面)もしない人もたくさん見た。
私も別に人のこと偉そうに見下せる身分ではない。サークルではいまだに底辺だし、コミュ力はないし、練習は嫌いだし、くそ生意気なのはわかっている。
でも、プロになる気のない私よりできてない奴が、プロになれるわけがない。
1年って長いようで短いのかもしれないが、とにかく私はなんとなくこの図式を汲み取ったような気がして、音楽で飯を食うのはやめよう!と思った。
だって練習嫌いなんだもん。
技術面上げて売れる<<<<<練習したくない
なんだもん!
練習が楽しいって思える人ならきっと、楽しく練習して、楽しく上手くなって、楽しいまま売れるのかもしれない。
私は練習嫌いだし、人より演奏下手だし(少なくともサークルの中ではそう思っていた)、顔もそんなに可愛い訳でもないので、運営面で頑張ろうと思った。運営面はまあまあ楽しかった。フォロワーがそれなりに増えていくのも面白かった。
でも、それに加えて、人様に見せられるだけのクオリティのライブをするために技術面で努力するってのは、ちょっとしたプレッシャーだったし、練習嫌いだから楽しくなかった。
全然「音」を「楽」しめてないじゃん!
これならプロデューサーかマネージャになった方がいいじゃん!
というわけで、商業アーティストの道はやめた。
趣味の範囲で、好きなバンドのコピー(できればそんなに難しくないやつ(笑))を、好きな人たちとやってるのが一番楽しい。
音楽は好きだからこそ、仕事にしないで趣味のままでいい。私はね。何に価値観を置くかは人それぞれです。
4年生の後半、絶対倶楽部を卒業してからは、Xセッションバンドのスタジオをゆるーくやるくらいで、新バンド立てる立てるって言ってるのもゆるーくスタジオ入ったくらいで、その人たちと飲みに行ったりする方が多かったくらいだ。とても楽しい。
そして3月、サークルの卒業ライブで、好きな人たちを集めて、私の好きな曲のコピーバンドをやることになった。本当に好きな曲ばかりだから練習もそこまで苦痛じゃないし、辛いくらいなら完コピしなくてもいいじゃんって思うようになった(これに関しては異論がある人もいっぱいいると思うが、たくさんの人にチケットを買ってもらってそれに見合うライブをしなきゃっていうプレッシャーもないので、まぁ私が楽しければいいかなって思う)。
ここまで、演奏する側として考えたことを書いてきたが、聞く側として考えたことの方はまだまだまとまんないので、いつか思いついたら書きます。